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エピソード⑨ 職人技とプライド

ハウスメーカーによる2×4建築の普及により、職人さんが腕を磨き、技を披露する場が、日本から消え去っているとは聞いていました。
その結果、大工さんと呼ばれる職人が、絶滅危惧に瀕するといった残念な状況に、日本はおかれています。
この1軒から、大工さんの腕を活かせる家が増えることを強く願い、プロジェクトコンセプトを作りました。

その1例を紹介します。
天井に板を貼る作業に、ある日出くわしました。
きれに模様が揃っているなと思っていたら、現場監督の岩切さんに、職人さんたちはプライドを持って、木を選んでいると説明を受けました。

ただ適当に選んでいる割には、模様が揃っているなと浅はかな考えが、そこで打ち消されました。
それこそこれが大工さんの技であり、自分の仕事にプライドを持って臨んでいる証です。
技とはプライドであり、こだわりの結集です。
職人さんの意志が反映されていることの素晴らしさを、強く感じました。