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鍵山記念館ストーリー⑭ 結び

平成29年7月にとり行われた地鎮祭から、9か月が経過し、鍵山記念館は無事に竣工を迎えました。
特に昨年から記録的な寒さに見舞われ、工事関係者の皆様には、大変なご苦労があったと察します。
改めて、深く感謝申し上げます。
またコンセプトに忠実に沿っていただいた結果、世界に類を見ない建築物が完成しました。
これからは朴の森スタッフが力を合わせて、出来上がった仏に、魂を刻みこむ作業が始まります。
建物の素晴らしさに負けぬよう、知恵を出し合っていきたいと思います。

古木を取り入れた難しい工事を請け負っていただいた、高砂工務店宮本社長様より、代表してお言葉をいただきました。

「鍵山記念館の思い出」

記念館の計画の中で、まず、限られた予算の中で古木をどのように使っていけばよいかと考えました。
実は古木は、捻りや曲り、割れや欠け、ほぞ穴等の加工跡があり、使用することを躊躇する材料なのです。
その難題を大工さんが見事に解決してくれました。
次に、この建物一番の難題であった床材の施工です。
着想は、輪切りにした木材を床に敷き詰めている建物を見て、古木で出来そうだと思ったことです。
鍵山社長に提案を頂き、現在の形で施工することにしました。後は、職人さんのやる気だけです。
古木を輪切りにする人、表面を磨いて防腐処理をする人、床に敷き詰めてくれた人、そして隙間にモルタルを詰めてくれた人、5,000個ほどのピースをひとつずつ取付けてくれました。
未知の工事体験を与えてくださった鍵山社長と、自分の無茶苦茶な要求に答えてくれたすべての職人さんに感謝するのみです。
鍵山相談役に出逢える間として、長く愛される建物であってほしいと思います。

(株)高砂工務店 代表取締役 宮本 達郎

鍵山記念館は、平成30年4月27日プレオープン致します。
敢えて「プレ」としたのは、ここがスタート地点であり、これからずっと進化し続けなくてはならない自覚を持つためです。
日本の精神、文化、伝統を守り、そして後世に伝える役割を果たすべく、今後もご指導賜りますようお願い申し上げます。