「鍵山記念館@朴の森」設立に寄せる想い
今一度人生を考え直す場になることを願い、「朴の森」は山口県に開設されました。
父・鍵山秀三郎の著書や、ライフワークである掃除に関する資料等が、その施設である「耕心の里」にて、展示されています。
とても狭いスペースですが、「鍵山相談役に会える間」と命名して、どなたでもご利用いただけるようにしました。
著書に加え、社員研修のバイブルとも言える「てんびんの詩」や、質の高い笑いを与えてくれる喜劇役者チャーリー・チャップリンのビデオも視聴できるようになっています。
心を耕し、豊かにしていただくことを、実現させることを目指しています。
そのスペースも時折、手狭に感じることもあり、いつかは拡張したいとの希望が、今回の「鍵山記念館」設立へと発展致しました。
それまでは記念館設立に、実は余り気乗りでなかった父に、平成27年10月に異変が起きました。
当時82歳の父の信念は、掃除は自分の後姿を見せることでした。
また身内から見れば冷や冷やものでしたが、自分で運転して通勤もしていました。
それだけ元気でしたが、脳梗塞の発作が起き、闘病生活が始まってしまいました。
幸い後遺症は軽かったものの、筋力が日に日に衰え、掃除すらままならぬ状態に陥ってしまいました。
そんな頃、設立の相談を持ちかけたところ、自分の信念を伝える場にして欲しいと、賛同を得ることができました。
どうしても設立しなければならない理由が、もうひとつありました。
それは解体した古民家の部材、即ち古木をたくさん所有しており、1日も早く活用したいと、思っていたからです。
古いものをどのように現代に活かすかは、記念館のコンセプトのひとつでもあります。父の想いを深く理解し、実生活に活かし、そして役立たせることを柱に、以下のコンセプトで記念館を設立致します。
・あるものを活かす
・日本の木を活かす
・日本の技を活かす
・伝統工芸を活かし後世に伝える
・地域の芸術家が活躍できる場とする
関係各社の絶大なるご協力により、平成29年末には竣工の予定です。
これはあくまでもハードウェアが出来上がるということで、中身即ちソフトウェアについては、一気に完成させることはできません。
日頃の大きな努力から得られる、小さな成果をモットーに進めていく所存であります。
これからもご支援、ご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
平成29年神無月 朴の森代表 鍵山幸一郎